[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
昼食を終えて外に出てみると、なにやら騒がしい。遠くで俺を呼んでいるので側に寄ってみると、数人で何かを捕まえているようだ。どれどれ、とのぞき込んでみるとそれは
こ・い・つ・だった
↓ ↓ ↓ ↓
ごらんの通り種類はシマヘビ。毒は持っていないので、噛まれても心配無用。でも噛まれると痛いので気をつけなくてはいけない。よく見るとなかなかかわいい顔をしているじゃん。なんとか逃げだそうとしている様子がなかなか滑稽。と思っているのは人間だけで、当の蛇自身は
ジョーダンじゃねぇよ、殺されるのはまっぴらゴメンだよ。
なーんて思っているのかもしれない。そう滅多に見られるわけでもないので、みんなお前のことよく観察したいんだよ。と、どこから調達してきたのか同僚が透明の衣装ケースを持ってきた。そこに蛇を放り込み、ふたを閉める。蛇は鎌首を持ち上げてふたを開けようとするので、ふたを片方だけロックし、少しだけ隙間を空けてふたの上に水をなみなみと張ったバケツを載せる。
おい、ニョロ蔵(にょろぞう)!
誰かが蛇に名前をつけた。そっか、ニョロ蔵か。蛇らしくていいや。そのうちニョロ吉、ニョロ作、ニョロ助、ニョロ太、ニョロ哉、ニョロ子、ニョロ美、ニョロ菜、ニョロ世が掴まったりして。しばらくして午後の始業のチャイムが鳴り、とりあえず蛇は通用口のすぐ側に置いておく。うかつに誰かがふたを開けないように注意書きを貼っていた。
開けるな!in the ヘビ!
これで開けるヤツはアホだ。で、あっという間に午後の就業が終った。ヘビが気になったので速攻で通用口に向かう。ヘビはおとなしくとぐろを巻いていた。なんだ、随分おとなしいじゃん。試しにふたを開けても飛びかかってる気配がない。棒でつついても抵抗する様子がない。
あっそうか。
通用口は午後日陰になってしまうので、体を保温する変温動物であるヘビは、寒くて動けないのだ。ニョロ蔵は一点を見つめたままじっとしている。このままにしておいても仕方がないし可哀想なので、逃がしてあげることにした。とりあえず衣装ケースをひっくり返して、ニョロ蔵を解放。もういつでも逃げられる状態だけど一向に動く気配無し。まだ体が温まっていないんだな。家路につこうとする従業員たちが、みんなのぞき込んでいく。
5,6分位しただろうか。のそのそとヘビが動き出した。で、そのときに撮ったのが上の写真。アスファルトの上を這うヘビは、斜めに移動するのだ。最初はすぐに追いつけるほどの速度だったんだけど、やがて早足じゃないと追いつかない速度になってしまった。そのうち社屋の影に隠れてしまった。まぁ十分楽しませてもらったよ。ありがとよニョロ蔵、また会う日まで。ニョロ蔵自身は命からがらなんだろうけど。それにしてもヘビの皮って、ひんやりしてすごいツルツルなんだね。ヘビ革製品の肌触りと一緒。
やっぱりここは田舎なんだなぁ。会社の敷地内にヘビが出るんだぜ。ほかにもなんか出ないかなぁ。ちょっと楽しみ。