先日の豪雨で土砂が家の中に流れ込んできた被災者宅2件へ、後片付けのお手伝いに行ってきました。
1件目は一人暮らしのばあちゃんち。床上浸水の被害。4人チームで作業に当たる。チーム内には元気が有り余っているシルバー人材センターから駆けつけてくれた人もいる。
親戚の方があらかた畳上げをしていてくれたので、あとは家具等の重量物の下に敷いてある畳を上げたり、床板を外した。床下があらわになると、まだ湿った泥が退席しているのが見えた。本来は床下に流れ込んだ泥を掻き出さなければいけないのだが、チームリーダーの判断で、泥上げは不可能と判断。古い家屋なので、最近では当たり前になっているベタ基礎ではなく、柱の部分だけに基礎があるタイプ。もし泥上げをしてしまうと、必要な土や砂利・乾燥剤までも一緒に搔き出してしまうとのこと。よって、消毒のために大量の石灰を蒔く。ベタ基礎ではないおかげで水分は次第にはけていくので、この方法は全く問題ないとのこと。7年前の水害の際にも、同様の措置を執って実績のある方法。
高齢者一人暮らしのためなかなか掃除や整理整頓が行き届いていないので、みんなで掃除。その後は家の前の側溝に溜まった泥を掻き出す。それほど溜まっていなくて、作業はあっという間に完了。丁度12時になり、午前中の作業は終了。
町内の集会場で他のチームと昼食を食べる。いろんな仕事に就いている人たちの集まりなので、いろんな話が聞けた。中には消防隊員の方もいて、東北の被災地で行方不明者捜索活動をしてきたという話も聞いた。
午後に向かったのも、老夫婦世帯。ここは午前に作業を行ったばあちゃんちよりも泥の量が多い。さらに中越地震・中越沖地震・東日本大震災のダメージをかなり受けていて、土壁の一部がはがれ落ちたり亀裂が入っていたり、傾いた家屋に支え棒と、見ていてとても痛々しい。と、感傷に浸っている場合じゃない。
ここは被害が甚大なので、午前中から継続して作業を行っているとのこと。すでに床板が外され、汚れた床板を水を掛けながらデッキブラシでこすり落とす。古い家屋なので床板が壊れかけているのもある。注意しながら歩く。釘を踏み抜いてしまっては大変だ。
床板を洗った水は全て床下に流したので、水が引くまでしばし休憩。しばらくすると老夫婦の家主さんからアイスの差し入れ。有り難く頂戴する。家主のばあちゃんから、この家にまつわるいろんな話を聞いた。ご先祖様から、この地を治めていた殿様に仕えていて、その殿様から頂いた土地と家なので、例え貧乏になっても家と土地は売るなと言われているとのこと。その他、いろんな興味深い昔話を聞けたせいか、大変な復旧作業が幾分和らいだような気がした。
今度は外した床板を元に戻し、外に出した家財道具を1つの部屋に戻す。バケツリレーの様な早さであっという間に完了。最後に、一番奥の部屋から泥水をかぶった電動ベッドとソファを搬出する。重く狭い廊下に四苦八苦しながら何とか運び出す。
そして本日の全作業を完了。ボランティアセンターに再集結し、作業報告を行った後解散。皆さんお疲れ様でした。
家に帰り速攻で風呂に入った。汗と泥でそれこそドロドロになった体をキレイさっぱりと流せる幸せをつくづく感じた。
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