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礼文華峠(れぶんげとうげ)と静狩峠(しずかりとうげ)という峠だ。北海道の峠はゆるやかな峠しか経験がないので、この峠は今回の旅行唯一のワインディングだ。ステアリングを大きく動かす運転をあまりしていなかったので、ちょっと楽しくなった。
礼文華峠の途中、気になる駅がある。この時点で気づいた人は、かなりマニア。室蘭本線で最も秘境いや、日本国内で最も秘境な駅
小幌駅
がこの近くにある。この駅に至る道というが存在しないのだ。ベストオブ秘境駅である故そう簡単に訪れることは出来ない。今回は新婚旅行という手前諦めるしかない。もし来るとしたら列車での訪問になるんだろうなきっと。と頭でそう考えながら付近を通過。
礼文華峠を越えて静狩峠を越えると、また穏やかな海岸線沿いの道になる。室蘭本線はこの2つの峠を越えることなく、長大トンネルで一気に貫いてしまっているから驚きだ。さすが北海道を代表する幹線路線だけのことはある。そんな室蘭本線と室蘭市から走ってきた国道37号線は、この先の長万部町で終着。長万部町の市街地の手前で国道37号線は、北海道唯一の一桁国道である国道5号線にぶつかる。その交差点を左に曲がると函館市、右に曲がると札幌市というわけだ。でも俺たちはどっちにも曲がらず直進することにする。直進すると市街地の中を通るようになる。お盆休みのせいなのかそれとも他の理由なのか定かではないけれど、沿道の店がことごとくシャッターが降りている。ここもか・・・寂しすぎる。と、勝手に長万部町の現状を憂ってみる。
しかし、次なる目的地である長万部駅に到着すると結構人がいる。駅の駐車場にちょこっと停めさせてもらって、駅からほんの少し歩いたところにある駅弁屋【かなや】に向かう。長万部の駅弁と言えば
かにめしだ!
実は俺、カニはあまり好きではなく、出来れば避けている。何故ならカニを食べるときにどうしても避けられない殻をむく作業が面倒臭くて大ッキライなのだ。だから誤解の無いように正確に言わせてもらうと、カニの身は大好き!メッチャ好きである!当然カニの身がご飯を覆っているかにめしは殻とは無縁だ。で、かにめしを1つ購入。商品を受け取ってみて気がついたのだが、この弁当とっても温かい。作りたてなんじゃねぇのかい?と思うくらい。駅弁だからてっきり冷めてしまっているものだと頭ごなしに決めつけてしまっていたけれど、なんだかうれしいね。
駐車場を利用させてもらったので、駐車料金代わりにせめて入場券を購入しようと思って駅の中に入ってみる。そう言えば、今回駅舎内に入るのはこの駅が初めてだ。コンコースや待合室がやけに混んでいるなと思ったら人身事故によって列車に遅れが生じているとのこと。どうりで自動券売機が利用中止になっているわけだ。窓口で入場券(マルス券)を購入。
長万部駅を後にして今度は国道5号線を南下する。とその前に、国道5号線に至る道の途中で給油。燃料計の針が半分に達していたのと、ガソリン価格が比較的高くないと期待されるそれなりに大きい都市はこの先函館しかないのが理由だ。残容量的には函館まで全く問題はないのだが、たまたま長万部がガソリン価格が安い地であることが分かってしまったので急遽給油。給油は北海道ならではのGSであるホクレンでと出発前から決めていた。かつてバイクで北海道を回ったときも、ホクレンのGSで何度も給油した。ちなみに自宅からここまでの走行距離は約380Km。給油量は約32リットル。リッター辺り約11.9Kmと意外に低燃費というわけではない。街乗りでは難しいけど、ちょっと郊外へドライブすればこの程度ならば簡単に叩き出せてしまう。北海道ならば結構燃費が伸びるかなと期待していた分、意外でちょっと残念だった。それよりも驚いたのがガソリンの値段。新潟ではハイオクが1リットル当たり188円前後だったのに対して、ここはなんと181円!後日函館市内走行中、表示している値段はことごとく新潟と似たり寄ったりだと言うことが分かって、長万部で給油していた良かったと安堵。
車の腹を満たしたら次は人間様の胃袋を満たさなくてはいけない。そろそろ14時を回ろうとしている。途中の買い食いはちょっとつまめるものばかりだったので、ちゃんと腹持ちの良いものを食べなくては!ってことで本日の昼食は、道の駅を含む各駅で購入した駅弁。どこか食べられる場所を求めて国道5号線をひた走ると、たまたま見つけたドライブインを発見。広大な駐車場の端っこに車を停めて、車内で昼食を摂ることにした。ここでも駐車場を勝手に使うのは申し訳ないので、自販機でお茶を購入。後部座席に移動し、テーブルを展開する。準備が出来たところで
レストラン プレマシー オープン!
本日の1品目は母恋駅の母恋めし。
ピンクを基調とした風呂敷に包まれている。それを解くとそこには二枚貝の貝殻を思い起こさせるような容器が。期待をしながらふたを開けるとそこにはデーンとホッキの貝殻が地座している。青のネットに入っているので、コレはもしかしたら漁の網をイメージしているのかな?いいねぇ、こういう演出。で、ホッキの炊き込みご飯のおにぎり。生のホッキはグレーがかっているのだが、加熱するとキレイな赤みがかって更に美味そう!おにぎりはホッキの貝殻の中に入って全部で2コ。おかずは燻製卵・スモークチーズ・ナスの漬け物。燻製卵とナスの漬け物はホッキ貝の貝殻を皿に見立てて盛りつける。
さて実食してみる。炊き込んだホッキがコリコリと非常に心地よい噛み応え。食欲を誘う香ばしい醤油と磯の香りが未だ残るホッキの身が相まって、やはりここでも北海道を感じてしまった。燻製卵は独特の風味があって、出来れば列車内でビールかワインで一緒にやりたくなる。スモークチーズも然りだ。はるとおにぎりは1コずつ、それ以外は半分こして食べた。
次の2品目は道の駅・だて歴史の杜から俵そば。
一見するとただのいなり寿司なんだけど、袋になった油揚げの中にはなんとそばが入っている!そしてその上には、まるでシャチホコみたいにエビ天が反り返っている。今まで見たことがない代物なんだけど、なんとなくこういうのも有りなのかも!?で、実際どうよ?ということで実食してみたら、想像以上に美味しい。4個入りなのでひとり2個ずつ。あっという間に平らげてしまった。おかわりしたいところだけど、次の品が控えているのであった。
最後の品は長万部駅のかにめし。
ふたを開けるとびっくり!白いご飯の上にビッシリ敷き詰められたほぐしたカニの身。色が付いているのと付いていないのがあるので、きっと味が違うんだろう。更に上に載っている細長く切った椎茸・グリーンピース・錦糸卵・梅干しが、単調な色合いにならないよう鮮やかな彩りを添えている。容器のほとんどをカニのほぐした身が覆ったご飯で占められているので、ボリュームは言うこと無し。
さて、待ちに待った実食に移ろう。ホカホカのご飯に載ったカニのほぐし身をひとくち口に放り込むと、それはもう得も言われぬ旨味が口腔内全体に染み渡るといった感じか。カニがこんなに旨いと思ったことがない。はると半分こして食べたからあっという間に食べきってしまった。いやー、北海道の駅弁恐るべし!駅弁って正直スゲー美味いと思えるものってなかなか無い。それが今回3駅連続でスゲー美味い駅弁に当たってしまった。
これって凄くない!?
はるが驚いていた。うん、確かにそうかもしれない!と納得しながらレストランプレマシーの本日の営業は終了。いやぁ美味かった美味かった。